道行く人々に「給食で出る飲み物は何ですか?」と質問すると、多くの場合は「牛乳」と答えると思います。
給食に牛乳はつきものです。今日は、給食と牛乳の関係について考えていきましょう。
そもそも、なぜ牛乳なのでしょうか。
牛乳にあうパンやスクランブルエッグの時だけでなく、焼き魚や切り干し大根など、およそ牛乳にはあうと思えない料理の時にも、牛乳はついてきます。なぜでしょう。その理由は2つあります。
1つは学校給食法施行規則に基づくもの。
この規則には、「完全給食とは、給食内容がパン又は米飯(これらに準ずる小麦粉食品、米加工食品その他の食品を含む。)、ミルク及びおかずである給食をいう。」と記されています。
完全給食に区分される給食を提供する場合には、どうしても「米or飯+牛乳+おかず」のセットになるわけですね。
もう1つは、栄養バランス的な理由です。それはカルシウムの推奨摂取量。
男性の場合、一日に必要なカルシウムの推奨摂取量は中学生で約985㎎、高校生で約797㎎。
女子の場合は中学生で804㎎、高校生で約804㎎になります。
文部科学省が定めた給食の栄養基準では、その50%を満たさなければいけません。その量は、400㎎から490㎎にもなります。おかずだけで、これだけのカルシウムをカバーするはとても大変です。
ですが、ここに飲み物として牛乳が1本つくとどうでしょう。
牛乳1本のカルシウムは約200㎎。飲み物1つつくだけで、必要カルシウムの半分近くを賄う事ができるのです。
このような理由から、昔からどこの学校でも給食には牛乳がついてきました。
当たり前と思っていたことにも、色々な理由があるのですね。