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人生の大切なことは全て暁星国際の寮で学びました。第12回

日本画家
中村 鳳男 (暁星国際学園第11期生)

寮生活で学んだ事は今の人生の礎となる
世間はバブル好景気に浮かれて日本経済が非常に華やかで艶やかな時,都内も活気に溢れ華やかな生活を営んでおりました。

そのような時代に木更津の人里離れた白き巨塔の様な山の上での寮生活の始まりは、温室のような場所で育った私の脳裏に今でも鮮明に焼きつく強い衝撃を受けました。

「舎内番号?面識の無い子達との共同生活?」
今まで自宅では自己の都合のみでワガママに生きていた自分
生活の中で人に合わせて過ごす事の無かった私には正直かなりしんどかった思いがございました。
無論同級生だけならまだしも、上の諸先輩方への配慮も否が応でも身につけなくてはならず、今フッと思い起こすと右も左もわからないまま巨大な大渦に巻き込まれた感覚でした。

寮生活の始まり・・・本日からいきなり見ず知らずの子がヨハネ寮201号室16人部屋の中に鮨詰め状態で入れられて二段ベッドの真上にも真横にもいる状態。
元々人見知りでは無かったので先ずは隣の子から話しかけてみると直ぐに打ち解けて色んな事を話し合いました。1人、また1人と挨拶と会話を重ねるうちにすぐ16人とも仲良くなり一つの「チーム201号室」の完成です。
同級生全員と知り合うまでにもそう時間はかからず「何処に住んでいるの?」と聴くと、当たり前なのですが皆んな日本全国津々浦々の場所、また海外から来ている子もいて自分の知らない色んな事を教えてもらえました。

寮生活では舎監の先生方、上の階には先輩方もいらっしゃいます。
目上の方に対して自分には足りていなかった「挨拶」を徹底的に体の髄まで叩き込まれました。
廊下で先生や先輩とすれ違えば大きな声で「こんにちは」と発声、声が小さいと問答無用で怒られます。
無論学校でも食堂でもお風呂の中でも例外はございません。
大袈裟な話かもしれませんが50m先に先輩を見た瞬間に大きな声で挨拶しておりました。

ところがところが・・・・今でもこの挨拶に関してはビジネスで世界中どこへ行っても非常に重要な事だと思い知らされています。
人間である以上一番最初に交わす言葉が「挨拶」ですよね
これでもかと叩き込んでくださいました先生や先輩方には感謝の気持ちでイッパイです。

寮生活で同じ屋根の下に暮らし、同じ釜の飯をいただき、同じ時間を共有出来た暁星国際同期の面々、先生、先輩、後輩達に今でも最大級の感謝を申し上げたいです。

そして現在、私は二人の息子を暁星国際高等学校に預かっていただいております。二人とも正しい方向を向いて成長してくれていることを確信し、学校選びが親子二代にわたり間違っていなかったことを改めて実感しております。

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