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人生の大切なことは全て暁星国際の寮で学びました。第8回

富士通株式会社 産業・流通営業グループ
デジタルビジネスセンター AI・IoTビジネス推進部
1999年  第1回 アメリカンフットボールワールドカップ 日本代表(イタリア大会 優勝)
2003年  第2回 アメリカンフットボールワールドカップ 日本代表(ドイツ大会  優勝)
西 正寛(暁星国際学園第11期生)

・寮生活を送ったことが社会でどのように活かされているでしょうか。
まず寮生活は、社会で活動する上で必要とされるさまざまな要素――例えば、規律(ルールの遵守)、コミュニケーション、主体性の発揮などを身に付ける格好の場であると思います。
集団生活では決められたルールの遵守や時間管理が不可欠です。寮生活を通じて規律(ルールの遵守)を尊ぶ精神が自然に養われ、いつしかそれらが当たり前と感じるまでに身に付きました。
また、自習時間やクラブ活動などの授業以外の時間はある程度個人の裁量に任かされていますが、寮にはテレビがなく当時は携帯電話もありませんでしたから、そのような環境下で自然と自分と向き合い、人生について考える時間が多くありました。しっかりと自分と向き合うことで、自分はこうありたいという想いや夢が明確になり、自分のありたい姿に向けて主体的に取り組めるようになりました。これらの寮生活で養われた考え方や行動は社会人としての基礎となっていると実感しています。
加えて多様なバックグラウンドと価値観を持つ学友と集団生活を送ることで、コミュニケーションの重要性を学び、他者を理解し尊重することを学びました。私は高校時代にアメリカンフットボール部に所属し、スポーツ推薦で立命館大学へ進学が決まりましたが、東京都出身なので再び親元を離れてさらに遠い関西に生活の場を移すこと、かつ体育会という組織に飛び込むことに対して少なからず不安がありましたが、幸いチームメイトにも恵まれたこともありますが、寮生活での経験が役立ち、直ぐにチームに溶け込むことができました。
また競技者において厳しい練習やトレーニング、自己管理が必須となる厳しい環境の中、「主体性の発揮」「自身のありたい姿を強く想う」「最後まで諦めずやり抜く力」を発揮することができ、NFL(米プロフットボールリーグ)への挑戦という夢は叶いませんでしたが、高校時代に思い描いていた夢の実現は果たすことができ、競技者としてのキャリアには納得をして終える事ができました。

・寮生活の経験にはどんな大切さがありますか。
中学校を卒業して親元や地元を離れて集団生活をする事に対して、当初は寂しさや不安もありましたが、苦楽を供にした仲間、「同じ釜の飯を食う」の絆は固く、今でも先輩・後輩・ 同期との縦横の交流は続いており、当時から現在に至るまで誰かが困っていれば助け合うという風土が自然と醸成されていたのだと感じます。

・寮生活の良き思い出は何でしょう。
当時所属していたアメリカンフットボール部は部員が少なかったため、一人が何役もこなさなければなりませんでした。中学時代は何の運動もしていなかった私は入部した頃は練習についていくのがやっとで、何度も辞めようと思いましたが、チームメイトがその都度一緒に頑張ろうと励ましてくれました。続けるうちに次第に出来ない事が出来るようになり、強くなってく自分が嬉しいと感じるようになった頃、当時顧問を務めていただいていた前川先生から「アメリカンフットボールは自分が一番強いと思って取り組まないと上手くならない」という言葉を掛けていただき、その言葉が私のフットボールに取り組む考え方の柱となりました。
また、クラスや部活動は違う色々な仲間と一つの屋根の下で同じ時間を共有し、時には互いに納得し合うまで議論をし合ったことを含め、膨大な量の会話をしたことが良い思い出として残っています。

 

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