前回までに以下のことを確認しました。
英語における「現在形」と「過去形」
「現在形」→「現在の事実」 ⇔ 「過去形」→「現在の反事実」
このように、「過去形」が単に「過去のこと」ではなく、正しくは「現在の反事実」を表す時制であるということになると、私たちが通常考えるよりも「過去形」で表現する範囲が広くなります。
「現在形」は「今のこと」、「過去形」は「過去のこと」と単純に考えがちな私たちが「仮定法」学習でとまどう理由はここにあるのです。
つまり、「現在形」と「過去形」は2つの対立軸があるということです。以下の4つの日本語を2つの対立軸にてらして分類してみましょう。
(a)「私は毎日散歩する」
(b)「私は昨晩ステーキ食べた」
(c)「私は彼の住所を知らないので手紙を書けない」
(d)「もし私が彼の住所を知っていれば、手紙を書けるのに」(つづく)